ラーメン屋で独立開業するための麺の作り方・仕入れ方

ラーメンを作ってみるといろいろと考えてしまうのが麺の味や柔らかさ。

味は小麦の入り方によって変わりますし、柔らかさは加水率と呼ばれるものが出てきます。

それ以外に、スルッと口に入ってきてほしいというものや太さ長さといった部分も、こだわりだすときりがありません。

自分でラーメン屋をやるのだから、とことん麺づくりにこだわってみたい!その気持ちはわかるのですが、ラーメン屋を開店するということは経営していかなければならず、コストや時間といったものにも気を配らなければならないでしょう。

今回は、こうしたこだわりの麺の作り方や仕入れ方について考えていきます。

■麺の仕入れと作り方

麺の仕入れと作り方についてみていきましょう。仕入れ麺と自家製麺ではどのような違いがあるのでしょうか。

仕入麺

仕入麺とは製麺所や麺を作ってくれるメーカーなどに麺を作ってもらい、それを買い取る方法です。

仕入麺は工場による大規模作成となっているため、あまり種類はありませんが、味の決め手となる品質は維持される傾向にあります。

どれだけ作っても同じ味が出てくるというのは、物を作りそれを売っていく職業にとっては非常に重要なポイントです。

また、フランチャイズや第2店舗を作るときには輸送などの関係で経営戦略に影響を与えることは間違いないでしょう。

問題は、輸送費などの原材料費以外の金額が必要なこと。

自家製麺と比べて1.5倍~2倍程度の金額がかかることも。

自家製麺

自家製麺の最大のポイントは、自分の好みの味や自分が好きなスープに適した麺を自由に追求できるという点でしょう。

野菜と合う面や女性に人気のある面なども狙えるかもしれません。

また、最初の機材を導入する費用や研究時間に目をつぶれば、ラーメン屋を維持するためのランニングコストをコントロールすることが出来ます。

原価や生地に工夫を凝らして、原価率を一気に下げることが出来れば利益にも影響が出ることも。

一方で、自家製麺を毎日作るということは、その時間や自家製麺機を置く場所をどうするのかといった問題があります。

また、第2店舗やフランチャイズ展開をする際には、麺を作り輸送する人を雇う必要が出てくる場合もあるでしょう。こうしたコストが経営戦略に影響を与えることは十分にあります。

自家製麺代行

最近では、1点1点のオリジナルの麺を卸売りする自家製麺代行というサービスも現れました。

ラーメン屋を経営していくにあたって、自分の仕事はラーメンの研究よりもラーメン屋の繁盛にあると考えるタイプの人もいると思います。

そうした切り分けのうまい人にとって、ある程度の研究は必要だがそうした時間的なコストなどを落としたいと考える人はいるでしょう。

自分のお店用の麺を開発できるが、金銭的コストには目をつぶる必要がある。それが自家製麺代行といえるでしょう。

『製麺所』は何をするところ?

そもそも製麺所とは何をするところなのでしょうか。

どのような麺や商品を用意しているのでしょうか。

昔は、製麺所といえば、1~3種類程度の麺を大量生産で卸す工場といったイメージでしたが、現在は、研究開発やその店のイメージなどをしっかりとヒアリングして、水の分量や小麦の入れ方などの麺の材料や配合を整えたり、太さや形状、長さなどを逆にお店側に提案してきたりもしてくるといった工場も出てきました。

自家製麺と仕入麺の違いは徐々に明確ではなくなってきています。

ラーメン、そば、うどん、パスタから餃子の皮までこなせる製麺機。

自家製麺方式で麺を作っていくのであれば、製麺機が必要です。

最近の製麺機は多機能なものが多く、ラーメンだけでなく、そばやうどん、パスタ、場合によっては餃子の皮まで作ることが出来ます。

また、大きさもまちまちで、机の上における卓上のものから、1畳ほどの大きさが必要な非常に大掛かりの者まで様々です。

もちろん、機能が多く大きなものが金額が高くなっていくので、予算と相談しながらどれを使っていくのか決めるべきでしょう。

また、機材を買えないというのであればリースという選択肢もあります。

リースであれば、突然壊れた際でも安心して使っていけるので、経営が軌道に乗るまではいい選択肢といえるかもしれません。

■「自家製麺」と「仕入麺」のメリット、デメリット

自家製麺と仕入麺のメリットデメリットは、合わせ鏡のようなものといえるでしょう。

自家製麺では自分が納得できるまで麺の研究が可能であり、また試作品を作るコストなどもそれほど大きくなりません。

ただし、初期費用が掛かることと、第2店舗やフランチャイズなどで事業を拡大していく際の足かせとなる可能性があります。

仕入麺は、初期費用も少なく最初に決めてしまえばすぐにでも開店可能であり、事業拡大についても足かせになることはありません。

ただし、自分の目指す麺を追求するといったことは難しいですし、自家製麺と比べて仕入れ値が膨らんでいく可能性は十分にあります。

つまり、自家製麺では自分のオリジナルのラーメンにこだわりを持つ人、仕入麺ではラーメン店という経営に興味のある人というポジションの人がそれぞれ納得できる特徴を持っているといえるかもしれません。

■麺についてさらに詳しく

自家製麺の話題が出てきたので、ここでは少し麺そのものについてみていきましょう。

麺の「加水率」って?

ラーメンだけでなく、一般的にめん類は加水率というものが、そのまま麺の特徴を表しているといわれています。

これは、麺を作る際に用いられる水分の含有量をさしており、一般的に加水率が高いほど麺が柔らかくスープを吸収しません。

一般的には32~35%程度がラーメンに適しているといわれていますが、お店によっては30%前後だったり、40%だったりと個性が目立つ部分です。

加水率を考える時には舌触りや歯ごたえというポイントもありますが、同じく大事なことはスープのある麺は伸びるという問題があります。

伸びるとはスープの吸収を指すので、加水率が低く伸びやすい麺を使う場合は、スープの温度を少し下げるなどの工夫もまたいいのではないでしょうか。

「コスト」の比較をする

コストについて少し詳しく見ていきましょう。自家製麺のコストは、そのまま食材の価格が影響します。

自家製麺の良さは自分で作ることが出来るので、コストが安く研究が出来ることがメリットでした。

しかし、2号店やフランチャイズの際には仇となります。

理由は単純で、今まで1店舗で消費する麺を1人で作ってきたので回せたことが、2店舗3店舗となると麺を作ってくれる人や麺を運んでくれる人を雇っていかなければならなくなるためです。

2店舗3店舗にも自家製麺機を導入すればいいですが、そこまで潤沢にお金を持っている人は少ないのではないでしょうか。

一般的に、だいたい3店舗目あたりで、自家製麺と仕入麺ではコストが変わらなくなるといわれています。

ラーメン「麺質」の比較をする

ラーメンの麺の品質について最後に見ていきましょう。

一般的に麺質と呼ばれるものですが、自家製麺と仕入麺を比べてみると、どこに注目するかで大きく変わってくるでしょう。

例えば、短時間で安定した品質を求める場合は仕入麺のほうに軍配が上がりますし、自分が考えたスープとのマッチという点を考えれば自家製麺に軍配が上がることは間違いありません。

大事なことは、自分という経営資源をどこに使っていくのかということです。

時間はすべての人に24時間あります。その内訳は自分で決めていくことになります。

この時間をラーメンに向けたいのか顧客に向けたいのか。こういう判断もまさに経営判断です。

■まとめ

ラーメンの命の1つである麺についてみてきました。

麺に対する姿勢ひとつをとっても、最終的には経営判断という少し難しい考え方に発展してしまいました。

しかし、大事なことは開店することではなく、繁盛店を作ることであり、同時に10年20年と愛されていくお店を作ること。

麺はその1要素でしかありません。

それでも、自分が納得いくまで考えることが出来るのが自分のお店を持つということ。

ぜひ、いろいろな人と相談しながら考えてみてください。

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