人気ラーメン店オーナーの年収

独立開業し一国一城の主つまり社長に、そして提供するラーメンの味が評価されて人気店になったら、一体どのくらいの年収が手に入るのだろう…。

そういう夢を描いて必死に資金を貯め、開業に踏みきる方もいるはずですが、実際のところオーナーとしてどの程度年収を得ることが可能なのでしょうか。

今回は公表されているデータや客単価、売り上げに対する収入の計算などから、人気ラーメン店年収を予想していきたいと思います。

■データから見る人気ラーメン店オーナーの年収

まずは、ラーメン店を含む飲食店を経営する方の年収について、公表されているデータを見ていきましょう。

・飲食店全体だと…

2016年3月に休刊をしてしまいましたが、飲食店を営むオーナーのバイブル的存在であった「日経レストラン」の調査によると、飲食店経営者の平均年収は627万円。

転職情報誌として有名な「DODA」が、同社サービスに登録した約27万人のデータを元に調査。

正社員として就業している、20~59歳までのサラリーマンの2016年度の平均年収が442万円であることを考えると、なかなかの数字です。

・ラーメン店はもうかるってホント?

さらに細かく見てみると、

バー経営 300万円ほど
定食屋経営 200万~300万円
レストラン経営 400万~500万円
ラーメン店経営 600万円前後

となっていて、営業時間の限られるバーや定食屋さんなどの飲食店はともかく、レストランの経営者より、ラーメン店の経営者は高い年収を得ている方も多いことがわかります。

■単価と客数がわかれば売り上げを推測できる

さてここまでは、あくまで統計的なデータからみたラーメン店の年収、ここからは物理的に人気店となれたなら、どの程度の年収が得られるかについて見ていきたいと思います。

・人気店の1日当たりの来客数

ラーメン店の年収が、他の飲食業より高めである最大の理由は、「客の回転率がいい」からです。

年収は、売り上げから家賃や駐車場代、水道代や人件費から材料代などなど、かかる経費をすべて差っ引かなくてはいけませんが経費に関して言えば、1~2時間に1回しか回らない店でも、その倍以上回る店でもほとんど変わりがない。

そのため、いかに客単価のいい高級レストランでも、1人の客が長時間店にいるスタイルであれば、なかなか年収が伸びてこないのです。

さて、「人気がある」と言われるラーメン店の場合は客が押し寄せ、長蛇の列ができることもあります。

しかし、いかに多くの客が押し寄せて絶えず席が埋まっている人気店でもその客数は、

「店全部の座席数×1時間の回転数×営業時間」

を超えることはなく、これが大きなポイントになります。

・売り上げ推測例

その売り上げについては、前項で述べた最大来店(接客)数×客単価。

ですので、客単価を一杯のラーメン700円にサイドメニューやドリンクが1人平均300円付いたとして、1,000円に。

座席数はカウンター、テーブル併せて20席の小中規模店舗、平均的なラーメン店の回転数1時間当たり2回転に設定し、営業時間を昼閉店なしの11:00~23:00として1日の総売り上げを計算すると。

最大来店数(20×2×12)×客単価1,000円=48万円

となります。

店の定休日を週1日設定、月の営業日が25日として、このケースでの月の売り上げを計算すると、1,200万円。

おお!これならば店全体での年商は1億4,400万円、億を超えた立派な社長ではないですか!

ただ、これは常時ひっきりなしに来客があり席が埋め尽くされる、超超人気店の場合でこの6割ほどの来客と売り上げがあれば、立派な人気店といえます。

ですので、以下で「人気ラーメン店オーナー」の年収を考えていくにあたってはその60%、「8,640万円」を平均的な年商としたいとおもいます。

・売り上げから見えてくる人気ラーメン店オーナーの年収

年収を計算するにあたって、月給からみていくことにしましょうか、まず前項で設定した人気ラーメン店の月商を計算。

8,640万円÷12=252万円

が月商となりますがここから、

スープや麺などの材料費+ガス代・水道代などの光熱費
家賃や駐車場代
人件費やその他雑費

など、毎月かかってくる経費を引くと月給が判明します。

材料費つまり原価は30%ほどが理想、ガス代など水道光熱費は売り上げの5%ほどかかるそうなので合わせて、

252万円×35%=882,000円

となります。

次に家賃、飲食店の伝統的な言い伝えですが、「家賃は1日の売り上げの倍までが限度」というものがあり、それに沿うと20万円ほどになりますが、これは黒字を出せる限界点の場合。

ですので今回は、人気店とし集客力が望めて、押し寄せるお客が駐車できるスペースが確保できる最低限の家賃として、25万円あたりを設定しておきましょうか。

続いて人件費と雑費ですが、人気のある状態であるならば自分以外に1人の正社員と、12時間を2交代で2人づつ、合計4人程度のアルバイトは欲しいところ。

正社員については給与に社会保険や厚生年金、ボーナス充当分まで計算に入れて1人35万円、アルバイトは時給1000円とすると25日営業なので、

35万円+1000円×6時間×2人×25日=65万円

がスタッフの人件費、その他広告費や通信費、消耗品費など雑費として月8万円を設定しておきましょう。

単純のこれらを合計したのがラーメン店運営に必要な経費となりますが、計算すると月当たり186万円ほどがかかります。

これを、月商である252万円から引けば人気店オーナーの月収と年収が、概算ですが判明します。

まず月給は単純に引き算すると、252万円-186万円なので66万円そして注目の年収は、

66万円×12ヶ月=792万円

と、上記で紹介した平均値を大きく上回りました、多店舗展開ではなく単独店舗でこれほどの年収を得られるなら、十二分に人気店になっていると考えていいでしょう。

ちなみに、始めの方で紹介したDODAの同調査で、職種別年収ランキングのトップに長年君臨している、金融系専門職(投資・ファンドマネージャーなど)のサラリーマンの平均年収は772万円。

人気ラーメン店経営者になれれば、それすら軽く超える年収をゲットできる可能性があります。

ただこれも金額に格差が否めず、人気店社長・店長の年収は不人気店の年収金額の倍近くにもなるのだそう。

またこの中には、マンモスフランチャイズを経営し、桁違いの年収金額を得ているフランチャイズの社長も含まれているので、独立開業をこの金額だけで判断するのは大きなリスクを伴います。

■場所で違う?全国の人気店比較

人気店は何も街中に集中しているわけではなく、人口が少なめの郊外や田舎にもしっかりと多くの客を集める人気ラーメン店は存在します。

ただ、同じ人気店でもその立地によって、否応なしに年収金額が変わります。

・都市部人気店の年収

交通の便が良く、人口密度も高い都市部にラーメン店を開くつまり、客の集まりやすい場所を選んで開店をすることも、1つの成功への道です。

ただし、具体的のどこがいくらほどなのかを語っていくと、それだけで1記事書けてしまうほどなので割愛しますが、基本的に家賃や駐車場代さらに材料費も人件費も都市部の方が高く、それに合わせて経費がかさみます。

もちろん、ラーメン自体の販売価格も高めなので客単価も上昇しますが、それに追いつかないのが現状のため都市部、特に東京などの大都市になると年収金額が目減りします。

また、述べたとおりどれだけ客が来ても店の座席数には限りがあり、仕込みや調理にかかる時間もあるため、食べることのできなかった来客がそれを悪い方向に評価。
ブログやSNNなどで、自分の店について辛辣な口コミをする人もゼロではありません。

・地方人気店の年収

その味が評判に評判を呼び、大した集客力を見込めない場所での出店であっても、行列が絶えない人気店は多くあります。

そういった人気店では、ランニングコストが安上がりであるため、総じて年収も高めになることがあります。

例えば、ある賃貸情報サイトによると、東京都港区虎ノ門、東京メトロ「神谷町駅」から徒歩1分という、素晴らしい集客力が望める立地条件の居ぬき物件の家賃は、今回年収の計算で採用した20席を確保できる16坪弱で53万円もします。

一方、例に挙げて申し訳ありませんが山形県の玄関口である、山形新幹線山形駅から徒歩3分、坪数は前述の東京店舗の倍近くある居ぬき店舗の家賃は13万円と非常にリーズナブル。
確かに、集客能力に差は出ますが実に月40万円も家賃が違うので、敷金のことを考えるとかなりの開業資金の差も出てしまいます。

・どちらを選ぶかはあなた次第

はっきり言えば、人の多い都市部に店を構えたほうが、人気店に上り詰めることができるスピードは速く、地方となるとやはり客にその評判が浸透するまで、長い時間を要します。

しかし、都市部になればなるほど、紹介したとおり家賃を中心とした経費や開業資金の金額は増えるうえ、新規オープンのライバル店も毎日のように増えては消えていくので、いったん人気が出ても、すぐ客に飽きられてしまう可能性もあります。

じっくり腰を据えて、地元の長く愛される地方で人気店を目指すか、一攫千金!短期集中型で超有名店に昇りつめ店舗を増やし、メディアに取り上げられるような大社長になるのか。

結局のところ決めるのは自分、どちらのビジネススタイルをチョイスするかについては、経営者の方針にゆだねられます。

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